2014年10月09日

≪ 鶏鳴狗盗(けいめいくとう) ≫


客によく狗盗(くとう)をなす者あり。秦の蔵中に入り、裘(きゅう)を取りてもって姫(き)に献ず。姫ために言いて釈(ゆる)さるるを得たり。  客によく鶏鳴をなす者あり。鶏ことごとく鳴く。ついに伝を発す。        [十八史略]

「鶏鳴狗盗」とは、鶏の鳴きまねしかできない者や、犬のようにして盗みを働く者のことである。こんな連中でも役にたつことがあるという故事。

斉の王族で名宰相ともうたわれる孟嘗君(もうしょうくん)は、人材を大事にし、食客数千人を抱えていたという。秦の昭王は、その賢人ぶりを聞き、猛嘗君を招いたうえで監禁し殺害をはかった。

身の危険を察知した孟嘗君は昭王の愛妾に人をやり、釈放に尽力してくれるよう頼んだ。愛妾は、孟嘗君の「狐白裘(こはくきゅう)」をくれれば・・・といった。それは狐の腋毛でつくったコートで、孟嘗君は王に土産として献上したため、もうてもとにはない。ところが随行してきた食客のなかにコソドロがいて、王宮の蔵に忍びこみ、狐白裘を盗みだして愛妾に贈った。

愛妾の尽力で釈放された孟嘗君の一行は、都を脱出して函谷関(かんこくかん)まできたが、夜中で関所の門がしまっていた。そこで鶏のまねのうまい男が鳴き、あたりの鶏がいっせいにときをつくった。

朝になったとかんちがいした門番が扉をあけたので、一行は無事に国境を超えることができた。


posted by 吉野山ユッキー at 17:23| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。